「近江八幡市郷土史会」を訪問しました

 7月4日(土)、未来ファンドおうみ2016年度助成団体である「近江八幡市郷土史会」の定例会に参加しました。同団体は、事業名『近江八幡市内の神社を網羅した歴史記録書籍発刊のための調査事業』で、今年度の「湖国文学活動応援むらさき基金助成」に採択されました。
 この事業は、地域住民、さらに市内外の人々を対象に、神社名、その場所、祭神、氏子の実状、由緒、伝承、周辺地域の歴史などの近江八幡市内の神社を網羅した書籍を出版するにあたり、今年度は市内各神社の調査と聞き取りをします。また、地域住民を交えた研修会を年に2回ほど予定しています。このような活動を通じて、神社の維持、祭りの継続に寄与し、ひいては貴重な歴史を次世代に引き継ぐことをめざしています。  
 定例会は、毎月第1月曜日の午後に、「白雲館」内のNPO法人近江八幡市中間支援センターの会議室で開催されています。

白雲館


白雲館の向かいにある日牟禮八幡宮

 訪問した日の会議では、まず、地域住民を交えた第1回研修会報告がありました。6月16日(木)に沙沙貴神社で「氏神さま“沙沙貴神社”」と題して、宮司さんにお話しいただき、その後境内の散策予定でした。しかし、あいにくの雨で、境内の散策が出来なかったのは残念だったとのことでした。参加者は30名(内会員13名)でした。
 続いて、7月15日に八幡山の村雲御所瑞龍寺本堂で開催されます「秀次公法要」について、実行委員会参加の人から報告と参加集約がありました。
 その後、神社の聞き取り調査の進捗状況報告がありました。そして、今後の現地調査と聞き取りの役割分担、原稿の点検、出版方法等について、郷土史の知見と意見交換を盛り込みながら話し合いがおこなわれました。
 このようにして、会員と執筆者が各神社を現地訪問し、地理的な特徴、祭られている神様、祭りなどの関係を明らかにしていきます。神主さん、宮役さんがおられる神社は、その方から詳しいことを聞きます。文献に記録されず口伝えされていることについては、複数のお年寄りから聞き取りをします。なお、近江八幡市内の神社には珍しい祭りがいくつか伝承されていますが、その起源や人々の祭りに込めた願いを解き明かしていくことは、たいへん興味深いことです。   
 暑い夏の日が続いていますが、近江八幡市郷土史会と地元住民による丁寧な活動と話し合いの積み重ねによって、書籍発行の準備が進められています。