NPO法の改正で、定款変更が必要になっています!

NPO法人のみなさん
 この総会を迎える団体さんが多いのではないでしょうか。
 準備にお忙しい頃だと思います。
 今回、NPO法(特定非営利活動促進法)の一部改正にともない、定款の変更が必要です。
 定款変更の準備もしておられますか?
 この機会に、団体の定款をじっくり読み返してみられるのをおすすめします。以外と勘違いしていること、なるほど~ということが発見でき、団体の運営についてみなさんで確認していただけると思います。
 内閣府のページ
 平成23年6月15日に「特定非営利活動促進法の一部を改正する法律」(平成23年法律第70号)が成立し、平成24年4月1日に施行されます。
1.活動分野追加にともなう定款変更
 定款には、特定非営利活動の活動分野が記載されています。
 もし、NPO法の号数を引用して、特定非営利活動分野の号数を書いている場合は、変更する必要があります。
   
 法改正で活動分野が追加され、号数がずれますので、定款を確認してみてください。
 (4)観光の振興を図る活動
 (5)農産漁村又は中山間地域の振興をはかつ活動
 (20)前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動
2.理事の代表権の制限
 理事の代表権を制限する場合、下記のように定款に2項として記載を加え、定款の変更が必要です。
(職務)
第 条 理事長は、この法人を代表し、その業務を総理する。
2 理事長以外の理事は、この法人の業務について、この法人を代表しない。
注意!
 多くのNPO法人では、代表権を理事長に制限している場合が多いと思います。
 改正NPO法施行(平成24年4月1日)から6ヶ月以内に、代表権の無い理事について、代表権喪失の登記手続きが「義務」付けられています。手続きを怠った場合は過料(20万円以下)の対象となりますので、忘れないで登記手続きをしてください。
NPOWEB(NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会)の制度ニュースにも詳細が書かれています。
法務局への提出書類などについては、法務省の商業・法人登記申請のページをご確認ください。ページの下の方にNPO法人について様式が掲載されています。
 理事の代表権を制限しない場合、下記のように書き換え、定款の変更が必要です。
(職務)
第 条 理事長は、その業務を総理する。
2 副理事長は、理事長を補佐し・・・(以下略します)
3 理事は、この法人を代表し、理事会を構成し、この定款の・・・(以下略します)
3.定款の変更に関する事項
 定款変更を届け出だけで済む事項が増えました。下記のように書き換えて、定款の変更が必要です。
(定款の変更)
第 条 この法人が定款を変更使用とするときは、総会に出席した正会員数の○分の○以上の多数による議決を経、かつ、法第25条第3項に規定する以下の事項を変更する場合、所轄庁の認証を得なければならない。
(1)目的
(2)名称
(3)その行う特定非営利活動の種類及び当該特定非営利活動に係る事業の種類
(4)主たる事務所及びその他の事務所の所在地(所轄庁変更を伴うもの)
(5)社員の得喪に関する事項
(6)役員に関する事項
(7)会議に関する事項
(8)その他の事業を行う場合における、その種類その該当その他の事業に関する事項
(9)残余財産の帰属するべき者の係る解散に関する事項
(10)定款の変更に関する事項
4.収支計算書・収支予算書が活動計算書・活動予算書に変更
 定款の中で、「収支計算書」、「収支予算書」と記載されている部分を「活動計算書」、「活動予算書」に変更し、定款変更します。
5.用語の改正で「収入」を「収益」に変更
 定款の中で使用されている「収入」という用語を「収益」に変更します。
6.社員総会のみなし社員総会決議の制度を導入できます。
 社員の全員が書面または電磁的記録によって同意した場合、実際に総会を開かなくても、総会があったものとみなすことができる制度です。
 この制度を法人の運営に導入する場合、下記の文言を加えて、定款の変更が必要です。
(議決)
第 条 総会における議決事項は、第24条第3稿の規定によってあらかじめ通知した事項とする。
・・・(途中省略)
3  理事または社員が総会の目的である事項について提案した場合において、社員の全員が書面または電磁的な記録により同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の社員総会の決議があったものとみなす。
(議事録)
第 条 総会の議事については、次の事項を記載した議事録を作成しなければならない。
・・・(途中省略)
3  前2項の規定にかかわらず、正会員全員が書面または電磁的記録により同意の意思表示をしたことにより、総会の決議があったとみなさ れた場合においては、次の事項を記載した議事録を作成しなければならない。
(1) 総会があったものとみなされた事項の内容
(2) 前号の事項の提案をした者の氏名又は名称
(3) 総会の決議があったものとみなされた日
(4) 議事録の作成に係る職務を行った者の氏名
※「または電磁的記録」は入れることもできます。
(議決)や(表決権)では、「書面または電磁的記録により」と記載することができます。
確認してみてください。
以上、まとめて簡単に書きましたが、分かりにくいところなど、いつでも淡海ネットワークセンターへご相談ください。
協働ネットしがの定款変更手続きについてのページをご確認ください。
定款変更に必要な提出書類の様式のページを確認ください。